BOSEは独占禁止法に違反しているのか?

AV WATCHを常日頃から愛読しているのだけど、その中で気になる記述があった。

ただボーズ製品の価格が下がることは、為替レートが大きく変わるときぐらいしかないので、待っていても仕方がないだろう。

http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/zooma/1043043.html

av.watch.impress.co.jp

メーカー(BOSE)が、販売店(Amazonヨドバシカメラなど)にいくらで消費者に販売しろと命令すると、これは「再販売価格の拘束」と言って独占禁止法に違反した行為になる。

価格の拘束なしに製品の価格が為替レート以外の要因で下がらないなどということは普通は考えにくい。売れ行きが悪ければ値下げしてでも売るし、ボーズの製品がと特定のメーカーに限定して値段が下がらないことも普通はありえない。考えられるのは、BOSEの製品が他社のものよりも突出した性能で、入荷したそばから売れていくので値下げをする必要がないという状況だが、この記事が示すとおり、SONY製品と購入を迷うくらいの同じ程度の製品なので、それも考えにくい。

価格調査

主要な通販サイトで価格を調べてみたが、驚くことに1円の単位まで販売価格が公式サイトと同じであった。しかも、最新製品のQC35、QC30だけでなく、それぞれの旧製品のQC25、QC20の価格まで1円の単位まで販売価格が同一。これはかなり怪しい。SONY製品もヨドバシとAmazonの価格が同一なのが気になるが、ヨドバシでは「値下げしました」との表示が出ていたので価格の拘束はしてなさそう。

型番 公式サイト Amazon ヨドバシ eイヤホン
QC35 39960円 39960円 39960円 39960円
QC30 34560円 34560円 34560円 34560円
QC25 34560円 34560円 34560円 34560円
QC20 30240円 30240円 30240円 30240円
MDR-1000X(黒) 39880円 42850円 42850円 43070円
MDR-1000X(グレー) 39880円 44000円 42850円 43070円

BOSE製品は価格.comで調べると、多少値引きをしている店はあるのだけど、ちょっと聞いたことのない販売店で、上場しているような大手の販売店は軒並み公式サイトと1円単位で同じ。個人的な印象としては、かなり黒よりのグレー。QC30は実店舗まで行って視聴するくらいには買うかどうか迷っている製品の一つだったのだけど、「再販売価格の拘束」のようなEvilな行為をするメーカーの製品は買いたくないのでたぶん買わないと思う。