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日経新聞でキングダムが取り上げられていた

2015-12-01の夕刊。漫画「キングダム」――元駐中国大使宮本雄二。内容は、キングダムが中国でも人気で、その理由は日中の文化的な近さから、逆に中国産の日本の歴史物が出てくるとおもしろいよねというもので、概ね好意的な記事。だが、疑問点もある。


Wikipediaの万国公法のページは非常に充実しているのだけど、

中華思想のもとでは、外来概念は「真であること」(「普遍」的に優れている)と「自己に由来すること」(中国起源であること)の二つが同時に認められない限り、受容されることはない(佐藤1996)。受容される場合には、中国側の心理的抵抗が少ないように受容対象の発生起源の偽装が施されることが多い。たとえば老子がインドに赴いて釋迦になった(老子化胡説)、西欧の自然科学は墨子の説が西伝して開花したものである(西学中源説)等の附会説となって現れる[12]。

とあって、中国人は中国起源の概念でないと受け入れ難いということが書いてある。つまり、キングダムが中国でも読まれているその理由は日中の文化的な近さに由来するというのはそうなのだろうけど、その「近さ」というのは、中国が上で日本が下でかつ文化的に近い、でないと受け入れられないだろうなと思う。*1なので、最終段落の、

そのうち中国人の筆になる奇想天外な「古事記」が出現し、日本人を戸惑わせるかもしれない。

というのは、期待薄じゃないかなと思う。そんな漫画や小説があるのなら是非読んでみたいと思うのは私も同じだけれども。

*1:漫画のような文化面と、国際法のような法的な側面とを同一視していいのかという疑問点はあるが。